マタニティ・ハラスメント防止通達(新通達)でどう変わるか?


マタニティ・ハラスメント防止通達(新通達)でどう変わるか?赤ちゃんを抱っこしているお母さんのイラスト

働く女性が妊娠・出産を契機に不利益な扱いを受けるマタニティ・ハラスメントに対して、厚生労働省は2015年3月30日、各都道府県労働局長に対して、マタニティ・ハラスメント防止のための企業への指導を行うように通達(以下、新通達)を出しました。

そもそも男女雇用機会均等法は、「妊娠・出産などを理由として解雇その他不利益取り扱いをしてはならない」とさだめています。

新通達では、「妊娠・出産を契機として不利益取り扱いが行われた場合」を原則として男女雇用機会均等法に違反すると、あらためて定義つけました。

つまり、新通達では、妊娠・出産・産休育休の申し出や取得したことと、解雇・降格・雇止めなどの不利益取り扱いが時間的に近接していれば、妊娠・出産などを「契機として」、不利益な取り扱いがなされたと判断されます。

すなわち、マタハラである不利益取り扱いと妊娠出産に関することがらとの因果関係が、認められやすくなる方向で定義付けられました。さらに、労働者側の立証責任が軽くなる方向としても新通達は述べています。

通達は、労働局に対して、積極的に使用者側に報告を求めたり、指導・助言・勧告をするように求めています。

これは最高裁が2014年10月に、妊娠した女性が負担の軽い業務への転換を希望したところ、新たな部署で降格となったことについて、「本人の合意か、業務上の必要性について特段の事情がある場合以外は違法で無効」とした判決を踏まえています。

特段の事情についても、「業務上の必要性」や「本人の合意」などがない限り認められません。

使用者側は、もともと女性が妊娠・出産などで不利益を受けることがないような職場づくりが求められることは言うまでもありません。(2015年4月4日稲垣真司)

 

 

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