セーフティネットとしての生活保護


生活保護利用者が増えています。

2011年4月に過去最多となり、そこから増え続け2014年12月現在で217万人を超えるまでになっています。

そもそも生活保護法は1950(昭和25)年に第2次世界大戦後に人間らしく生きる権利を守ろうという強い国民の気持ちを背景に制定されました。生活保護法は、貧困や病気、生活苦からの抜け出しや軽減は本人の責任や努力だけではなく、憲法25条の「健康で文化的な最低限度の生活」を保障し、自立を助長を国の責任で行うことを定めました。自立の助長とは、一人ひとりの能力が生かされ、人間らしい生活が送れるようにすることです。

生活保護法には4つの基本原理があります。一つは、今の国家責任です。2つは、無差別平等で、働いていることや扶養義務者があることで保護を受けることが差別されずに保護を受ける権利が保障されるということです。3つは、最低生活保障で、生活保護で保障される最低限度の生活は、健康で文化的な水準を維持すること、4つは、補足性で、保護は利用できる能力や資産などあらゆるものを活用することや他の法律や他の施策など活用できるものがあれば保護に優先して適用すること、窮迫しているときは調査なしに役所の権限で保護できることです。

これらの基本原理を踏まえたうえで、扶助の整備がされています。扶助とは、生活扶助・教育扶助・住宅扶助・医療扶助・出産扶助・生業扶助・葬祭扶助・介護扶助が行われます。また、生活保護の加算が状況に応じてされる仕組みになっています。加算とは、妊産婦加算・障害者加算・介護施設入所者加算・在宅患者加算・放射線障害者加算・児童養育加算・母子加算・介護保険料加算です。

2015年4月からは生活保護基準引き下げと住宅扶助と冬季加算の削減が行われます。生活保護基準の引き下げでは2013年から基準見直しの引き下げが行われ、激変緩和措置により3段階の引き下げが行われており、2015年4月はその3年目にあたります。生活保護をめぐるニュースは最近でも老齢加算の廃止や申請書類提出義務化などが多く取り上げられてきました。

それでも生活保護は大事なセーフティネットです。しっかり内容を理解しておけば、安心して生きてゆけることの確信をもち日々の職業生活などでも自信をもって過ごすことができます。遠慮なく生きる権利を行使するということを自分自身に刻み付けることが、「働く人のセーフティネット」からのオススメです。(2015年3月22日稲垣真司)

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