用語解説欄


(音順)
過半数代表者
給料表(地方公務員の給与)
業務上疾病(労災補償制度)
勤勉革命
健康診断
最低賃金
所得控除
自立支援医療(精神通院医療)
成果主義賃金(公務員給与における成果主義賃金)
生活保護
成年後見制度
地方公務員の給与
本人訴訟
モラル・ハラスメント
労働組合

過半数代表者
 就業規則の作成や改定、職場の36協定の締結など使用者が従業員との働き方をめぐる新しいルールを導入しようとするときなど、過半数代表者は誰かということが小さくない問題として出てきます。… 法文上としては、「当該事業場に,労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者」という指定があります。これは「労使協定」を結ぶ労側である相手側についての資格を示したものとなっています。

 そこに意見聴取や同意を求めるものとしては、労働基準法では、代表的なものに、時間外労働等についての協定の締結(いわゆる36協定)や、意見聴取(就業規則制定や変更の際の意見聴取等)があります。

また、今年3月11日に閣議決定された労働者派遣法改正についても、3年経過した派遣就労のあった職場の同一業務に対して過半数代表者等の意見を聴けば3年を超えて引き続き派遣労働者をその職場の同一業務において派遣労働者の人を変えて派遣労働者を働け世続けることが可能となっています。

このように36協定や就業規則、派遣就労などの職場での条件決定のシーンで登場してくるのが「過半数代表者」ということになります。職場に過半数労働者で組織された労働組合があれば、その労働組合がそれにあたりますが、全国の労働組合の組織率が18%をきるように職場にほとんど労働組合がみられない状態では、過半数代表者が誰なのかは大きな問題になります。

この過半数代表者の選出にあたってはより厳正な選出事実が求められるようになってきていると感じます。この間、社会保険労務士の懲戒が行われると社労士連合会から発表もその都度ありますが、立て続けにこの過半数代表者を不正の方法で選出し虚偽の過半数代表者による意見聴取を偽装したとしていく人かの社会保険労務士が懲戒処分を受けた旨の発表と報道がありました。

過半数代表者の選出手続きについては、労働者側の中から選出されなければいけないため使用者側が過度に関与することはできません。そのため、選挙や挙手等による選出までにいたる時間や段取りについて十分に理解され、そのうえ迅速な手続きが行われるかどうかのプロセスについては安易に定まるものではない印象を感じます

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給料表(地方公務員の給与)

職員に支給する給料月額を定めた表のこと。職員の職務の複雑さ、困難及び責任の度合いによって決められています。具体的には職務の職階ごとに級に別れています、その級は今度は号給が定められてその号給に対応した給料月額が地公法25条③の規定により、条例または規程によって定められています。

 

  東京都の行政職給料表(一)⇒主な職種は、事務、福祉、技術 他
職員 の区 分 職務の級 1  級 2  級 3  級 4  級 5  級 6  級
号 給 給料月額 給料月額 給料月額 給料月額 給料月額 給料月額
   
  1 138,300 201,100 224,900 258,600 287,800 501,000
  2 139,400 203,000 226,900 260,600 290,200 516,000
  3 140,500 204,900 228,900 262,700 292,600 525,000
  4 141,600 206,900 230,800 264,900 295,000 534,000
   このあと号給の最後尾は1級153号給の給料月額で「336,600円」です。給料月額の最高額は6級の4号給で「534,000円」です。東京都人事委員会HP参照

さて、この1級・2級・・・というように誰がどのようにあてはまるのかは、人事院規則9-8別表の級別標準職務表(東京都では人事委員会が定めた級別職務分類表、等級別基準職務表ともいいます)を基準にあてはめていきます。

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「業務上疾病(労災補償制度)」

労災保険法では、労基法に規定する災害補償の事由が生じた場合に保険給付を行うと定め(同法12条の8第2項)、業務上疾病として災害補償の対象となるのは、労働基準法第75条第2項において、「業務上の疾病の範囲は、厚生労働省令で定める」と限定され、厚労省令である同法施行規則第35条で、「法第75条第2項の規定による業務上疾病は、別表第1の2に掲げる疾病とする」と特定されています。…

一方で原則的に見れば、多様な業務に多様な形態で従事するにあたって何らかの疾病がその当事者に発生したとしたとしても、別表第1の2に掲げる疾病に該当しなければ業務上疾病とは認定されないことになりますが、「十一  その他業務に起因することの明らかな疾病」が設けられ、別表上の具体的明示のないあらゆる疾病については、「その他…疾病」が「業務起因性」によって判断されることなります。

そもそも業務上の災害補償責任は、労基法において使用者の労働災害補償責任の設定ということで使用者に対して労働者に生じた災害によるケガや病気などへの補償を定めていることがもとになっています。だからこそ疾病についてもどんなものが対象なのか、厚労省令で明確に定めているということになっているのが、この別表のことです。

業務上の疾病についての判断は、業務遂行性の判断ではなく主には業務起因性によって判断されます。その判断については、医学的知見をもって行われます。そのため、労基法第75条第2項、労規則第35条、同規則別表第1の2で医学的にみて業務により生じる蓋然性が高い疾病が列挙されています。

【労規則別表第1の2】 ①業務上の負傷に起因する疾病 ②物理的因子による一定の疾病 ③身体に過度の負担のかかる作業態様に起因する一定の疾病 ④化学物質等による一定の疾病 ⑤粉じんを飛散する場所における業務によるじん肺またはじん肺合併症 ⑥細菌、ウィルス等の病原体による一定の疾病 ⑦がん原性物質もしくはもしくはがん原性因子またはがん原性工程における業務による一定の疾病 ⑧長時間にわたる長時間の業務その他その他血管病変等を著しく増悪させる業務による脳出血、くも膜下出血、脳梗塞、高血圧性脳症、心筋梗塞、狭心症、心停止(心臓性突然死を含む。)もしくは解離性大動脈瘤またはこれらの疾病に付随する疾病 ⑨人の生命にかかわる事故への遭遇その心理的に過度の負担を与える事象に伴う業務による精神または行動の障害またはこれに付随する疾病 ⑩厚生労働大臣が指定する疾病 ⑪その他業務に起因することの明らかな疾病

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「勤勉革命」戦国時代の群雄割拠によりに争いが絶えなかった日本ですが、徳川家康の天下統一により、争いも収まり(日本史学では”元和偃武”と呼ばれています)、平和な時代が訪れました。 江戸時代中期になると、争いがなくなったために農地は耕作し尽くされ、人口も右肩上がりで上昇します。
人口増加は世帯数が増えることを意味していますが、世帯数が増えても耕作する土地が増えることは耕地面積の少ない日本では考えられません。 江戸期の新田開発では”鴻池新田”などは有名ですが、農民に新田開発するほどの資力がある訳でもなく、資本(家畜)の維持にも多大な費用が必要で、費用を掛けずに生産力を高めることが当時の農民には求められました。そこで、彼らは限られた土地で余剰状態となった労働力(人的資本)を用いて、限界まで働き、その土地で得られる収穫量を最大限まで高めようとしたのです。
これが歴史人口学者、速水融(はやみあきら)氏の唱える「勤勉革命」です。 この勤勉革命の精神は、現在の日本人にも脈々と受け継がれ、さらに大正時代に熟練工の囲い込みを目的に普及した終身雇用制(福利厚生の充実と退職金制度の導入)と、戦後復興期の成功体験(資源の乏しい日本において所得を増やすためには、労働力をフルに活用する考え)が加味され、日本人が過労死するまで働く状況が現出したのだと筆者は考えます。こうした日本人の精神と、不景気で余剰状態となった労働力を巧みに用いて飛躍的成長を遂げているのが、俗に言うブラック企業であるのかもしれません。 史学的なアプローチで、日本の異常な就労状況を見るとこのような民族性が隠れているのです。

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「健康診断について」
事業者には労働者の健康診断の実施義務(安衛法第66条第1項)があり、入社時の定期健康診断や1年に1回の定期健康診断を実施しなければならず、違反した事業者には50万以下の罰金の罰則(安衛法第120条)が課せられています。また、労働者は事業者が行う健康診断を受けなければなりません。

一方で、労働者は事業者が行う健康診断を受けなければなりません。ただし、事業者の指定した医師または歯科医師が行う健康診断を受診することを希望しない場合には、他の医師が行う健康診断を受け、その結果を証明する書面を事業者に提出すれば、事業者の行う健康診断を受けなくともよいことになっています。労働者は、事業者の行う定期健康診断を受けたくないときは、希望する医師の診断を受け、健康診断の項目ごとに結果を記載した証明書類を事業者に提出しなければなりません。

定期健康診断後に事業者がとるべき措置としては、事業者は健康診断の結果を記録する必要があります。具体的には、健康診断個人票を作成し5年間保存が義務づけられています(安衛則51条)。事業者が健康診断個人票の作成・保存義務を怠ったときは50万以下の罰金の罰則(安衛法第120条、122条)があります。

定期健康診断で、検診項目に異常所見があると診断された場合、事業者はどうすべきか。異常所見があると診断された労働者について、医師から意見を聴取しなければなりません(安衛法66条の4)。しかし、この意見聴取の義務には罰則は定められていません。意見聴取は、健康診断が行われた日から3ヵ月以内に行われなければならないと定めています(安衛則51条の2)。

さらに、医師の意見を聴取して必要があるときは「適切な措置」を講ずべきことを義務付けています(安衛法66条の5第1項)。たとえば「再検査」や「精密検査」の二次健康診断も「適切な措置」に含まれるといえます。

さらに事業者は、健康診断の結果、異常所見があるとされた労働者に対しては、医師等の意見を聴取し、必要がある場合には、労働者の実情を考慮して、通常勤務でよいか否か、就業制限を加える必要がるか否か等について医師等の判断を求める必要があります(安衛法66条の4)。それらについては①就業場所の変更、②作業の転換、③労働時間の短縮、④深夜業の回数の減少等の措置、⑤作業環境測定の実施、⑥施設又は設備の設置又は整備、⑦医師の意見の衛生委員会、安全衛生委員会、労働時間等設定改善委員会への報告、⑧その他の適切な措置などがあります。

働く人のセーフティネットとしては、事業者の方、労働者に方に健康診断はきちんと実施・受診することを強くおすすめするものです。健康診断をきっちりできている事業所、健康診断をきっちりと受けている労働者、双方の健康への留意は働く現場の基本といってもいいでしょう。これがおろそかになっていると、働かせ方や就業姿勢に影響がないともいえません。とりわけ定期健康診断などで異常所見がでて再検査や精密検査を要する場合は再度受診をし、労働環境や職場状況から考えられる場合は、事業主は上記の①~⑤などの措置をもって、その改善に努めるようにすべきでしょう。

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「最低賃金」
最低賃金の説明には、わかりやすい厚労省の特設サイトがあり最低賃金についての解説が掲載されています。そこには「使用者が労働者に支払わなければならない、賃金の最低額を定めた制度」とあります。なので、ここでは現在的な状況について述べていきます。
今は、2014年3月ですが、今も適用中の2013年度の地域別の最低賃金は、厚労省の諮問機関である中央最低賃金審議小委員会が13年8月に2013年度の最低賃金引き上げ幅の目安を全国平均で14円と決めました。
それを受けて、各都道府県の地方最低賃金審議会はその目安を参考にしながら地域の実情に応じた地域別最低賃金額の改正の審議をはじめます。
そして全国47都道府県の地方最低賃金審議会が10月上旬から11月上旬にかけて最低賃金時間額を発効年月日として発表されてゆきます。 そして、そこではじめて、いわゆる「東京では869円が最低賃金だ」などの最低賃金額が決まります。この中央最低賃金審議小委員会の目安の発表が重要になってくるというわけです。

さて、この目安で示される最低賃額の引き上げ幅の目安への影響させるものは何かといえば、土台としては「最低賃金法の一部を改正する法律」(2008 年7 月1 日)が考えられます。この最賃改正法の趣旨としては「最低賃金制度を取り巻く状況をみると、サービス経済化など産業構造の変化やパートタイム労働者等の増加による就業形態の多様化の進展、低賃金労働者層の増大などの環境変化がみられるところであり、このような中で最低賃金制度が安全網として一層適切に機能することが求められるようになった」と公式には厚労省の通達で説明されています。

具体的にはこの改正法では、地域的に労働組合と協約による一定の地域ごとの最低賃金は利用がほとんどなかったので廃止されたり、時間のみの最低賃金額を定めることなったりしましたが、趣旨にあるように低賃金労働者の対応を十全にはたす最低値賃金制度とするように定められたというようにいえます。

また、最近の流れでは2010(H22)年6月3日第4回雇用戦略対話における合意で「最低賃金引上げについて「新成長戦略における『最低賃金引上げ』について 1.2020年までの目標」の設定について ○目標案としては、『できる限り早期に全国最低800円を確保し、景気状況に配慮しつつ、全国平均1000円を目指すこと』が考えられる」と合意内容が決定されたことがあります。また、2010(H22) 年6月に「中小企業への支援 として、『雇用戦略対話』における合意を踏まえ、最低賃金引上げにより最も影響を受ける中小企業に対する支援を行う」とされました。この合意に沿えば最低賃金は全国平均1000円をめざしてあげていくという流れは既定のことです。

またアメリカでは2014年1月のオバマ大統領は、一般教書演説で最低賃金の引き上げを提案しました。現在の時給7.25ドル(約750円)から10.10ドル(約1040円)への引き上げを目指すそうです。2月には政府の契約職員の最低賃金を10.10ドルへ引き上げる大統領令に署名しました。議会での野党の反発が強く実現は簡単ではありませんが、引き上げに賛同する大手企業経営者が自社の社員の時給をあげる取り組みもります。世界的にも最低賃金への注目は高く、賃金労働者の賃金水準を底上げする重要な要素となっているのが最低賃金なのです。

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所得控除について

確定申告書の提出期限の時期が近づき、提出の必要な方は、申告書を完成させるまでは落ち着かい日々が続いているのではないでしょうか。所得税では、1年間に所得として得られた額全部に税率をかけるのではなく、その前に所得から多くの控除をすることが可能となっています。

納税者本人の基礎控除、配偶者の配偶者控除、扶養している子どもや両親、親族などに対する扶養控除は人的控除のうちいちばんの基本です。基礎控除の額は38万円と定められています。この額の大きさの趣旨は本来は最低限生きるに必要な費用の金額には課税しないという建前からつくられました。

他には、雑損控除、医療費控除、社会保険料控除、 小規模企業共済等掛金控除、生命保険料控除、 地震保険料控除、寄附金控除、障害者控除、寡婦(寡夫)控除(この控除は女性の場合と男性の場合とで要件に差があります。)、勤労学生控除、配偶者控除、配偶者特別控除、扶養控除があげられます(国税庁HPから)。

「働く人のセーフティネット」としてはこれらの「所得控除」のことを伝える点では、働く事業主の方、働く労働者の方にそれぞれ所得の種類及び控除の適用についてはそれぞれのルールがあることを第一にお伝えしたいと考えます。まず働く事業主の方には、事業から生まれる所得そのものが事業所得とされ、その事業に必要な費用は経費として売り上げ金などから差し引かれたものが事業所得の基礎額(総収入金額-必要経費=事業所得の金額)となります。

そして、働く労働者の方の給与所得とは、事業所で働いて得られた給与総額から給与所得控除が差し引かれていることです。給与所得控除とは、事業所得を計算する上で必要経費等の控除にあたる金額を給与所得から概算的に控除しようというものです。

そして、働く事業主の方は事業所得から、働く労働者の方には給与所得控除後の給与所得から、それぞれの控除が行われていきます。そして、事業主も労働者にも共通する控除がその所得から差し引かれていくというわけです。 よくパート労働者の「103万円の壁」ということが言われますが、それは基礎控除の38万円と給与所得控除最低額の65万円を合わせた金額の103万円のことを指します。すなわち、103万円未満には税金がかかららないという意味はこの2つの控除が足された金額を指しているのです。

基本的には、所得控除とは、納税者各個人の事情にあわせた税負担の調整機能であり税制面でのセーフティネットといえるものとなっています。「働く人のセーフティネット」では、参加者のご要望があれば所得控除や税金ついての学習会も開催していきます。

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自立支援医療(精神通院医療)について

長時間労働やパワハラでうつ病になる人が増えています。うつ病は長期にわたって治療が必要になるため、医療費が大きな経済的負担になりますので、自立支援医療制度を利用してください。
自立支援医療(精神通院医療)は、精神疾患(てんかんを含みます)で、通院による精神医療を続ける必要がある病状の人に、通院のための医療費の自己負担を軽減するものです
○対象となる人
何らかの精神疾患(てんかんを含みます)により、通院による治療を続ける必要がある程度の状態の方が対象となります。
対象となるのは全ての精神疾患で、次のようなものが含まれます。
・統合失調症
・うつ病、躁うつ病などの気分障害
・不安障害
・薬物などの精神作用物質による急性中毒又はその依存症
・知的障害
・強迫性人格障害など「精神病質」
・てんかん

○医療費の軽減が受けられる医療の範囲
精神疾患・精神障害や、精神障害のために生じた病態に対して、病院又は診療所に入院しないで行われる医療(外来、外来での投薬、デイ・ケア、訪問看護等が含まれます)が対象となります。
(※精神障害のために生じた病態とは、精神障害の症状である躁状態、抑うつ状態、幻覚妄想、情動障害、行動障害、残遺状態等によって生じた病態のことです。)

★注意
次のような医療は対象外となります。
・入院医療の費用
・公的医療保険が対象とならない治療、投薬などの費用
(例:病院や診療所以外でのカウンセリング)
・精神疾患・精神障害と関係のない疾患の医療費
○医療費の自己負担
医療費の窓口負担が1割に軽減され、下表のとおり所得によって1ヶ月の負担額に上限があります。

自立支援医療
○申請方法
申請は市区町村の担当窓口で行ってください。
※市区町村によって、担当する課の名称は異なりますが、障害福祉課、保健福祉課が担当する場合が多いようです。
・申請に必要なものは概ね以下の通りですが、自治体により異なる場合がありますので、詳しくは市町村の担当課や、精神保健福祉センターお問い合わせてください。
継続(更新)申請は1年ごとで、有効期限の3か月前から申請できます。

●必要書類
・自立支援医療費(精神通院)支給認定申請書
・自立支援医療診断書(精神通院)(申請日から3か月以内に作成されたもの)
・医療保険の加入関係を示す書類(受診者及び受診者と同一の「世帯」に属する方の名前が記載されている医療保険被保険者証等の写し)
・「世帯」の所得状況等が確認できる書類(区市町村民税課税・非課税証明書等)

※ 診断書に基づいて交付された精神障害者保健福祉手帳を持っている人で、自立支援医療(精神通院医療)の新規申請(再開申請を含む)を行う場合は、診断書によらず手帳の写しで申請することができます。ただし、「高額治療継続者(重度かつ継続)」として申請する場合は、別途、意見書の添付が必要です。
また、精神障害者保健福祉手帳の有効期間が1年未満である場合は、「認定期間短縮にかかわる承諾書」の提出書類が必要となります。 なお、精神障害者保健福祉手帳の写しで申請された方は次回の継続(更新)申請の手続きにおいては診断書の提出が必要となります。

※精神障害者保健福祉手帳と同時に申請する場合は、手帳用の診断書1枚で申請することができます。ただし、「高額治療継続者(重度かつ継続)」として申請する場合は、別途、意見書の添付が必要な場合があります。
※ 有効期間の開始日が平成22年4月1日以降の継続(更新)申請を行う場合は、自立支援医療診断書(精神通院)の提出が「2年に1度」となります。ただし、 受給者証の有効期間は原則1年ですので、継続(更新)申請の手続きは毎年必要となります。なお、有効期間を過ぎてしまってからの申請は「再開申請」となり、自立支援医療診断書(精神通院)の提出が必要となります。

注意
1.自立支援医療が適用される医療機関は決まっていますので、市区町村の窓口で確認して下さい。
2.医療機関によっては、このような制度があることを知らないところもあるので、問い合わせてください。
3.申請から受給者証が交付されるまで1ヶ月ほどかかりますが、申請書に市区町村の窓口で受領印が押されたものを返却されますので、それを医療機関の窓口に提出すれば、その日から1割負担になりますので、医療機関に確認して下さい。

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「成果主義賃金」

成果主義賃金は2000年代に導入がさかんとなり、昨今では成果主義賃金を導入の成功型事例もある一方、有名大手企業がその制度導入の継続について見直しを表明するなど、成果主義賃金の導入については日本型企業における成果主義を徹底する点は日本の労務管理の風土とは相いれない面がある旨の議論が交わされつつあります。…

しかし、一方で業績不良によるリストラや成果主義賃金とは無縁のイメージがある公務員の世界では、給与構造改革の一環で成果主義的な賃金構造の構築がすすめられています。

国家公務員の給与は、職務の複雑さと困難度や責任の重さなどから、給料表の各級に分類されています。たとえば1級だと係員、2級は主任、3~4級は主に係長、最後は9~10級は課長や各機関の長というように分類されています。そしてその級ごとに1級で1~93号、10級で1~21号まで数字が大きくなるにしたがって給料額が大きくなるように定められています。一番号数が多いのは2級の125級までです。

そして今は「人事評価制度」が導入されており、能力・実績主義にもとづく人事管理の原則が土台にされています。それは、勤務実績の給与への反映として、給料表において、昇給は旧給料表の各号俸を4分割し、弾力的な昇給幅を確保するかたちになっています。いわゆる勤務実績に基づくいわゆる査定昇給が導入されています。

公務員の給料表とは、その職務と責任に応じた各職務の給料表があり、責任の度合いによって級として分割され、業務への熟知度である経験年数に即した号によって給与区分と昇給幅が示されています。単純に見れば、その昇給幅がたとえば8,000円程度だったものを、4分割して各2,000円ごとに分割するようなことをしたのが、号給の4分割といいます。その4分割した2,000円ごとの差額のある給料のちがいは、評価者が勤務実績をきめ細かく賃金に反映するために用いられます。評価の段階を「良好でない」「やや良好でない」「良好」「特に良好」「極めて良好」に分けて、「良好でない」を昇給は0(号数があがっていかないこと)、「やや良好でない」は昇給は2号上昇、「良好」は昇給は4号上昇、「特に良好」は6号上昇、「特に良好」8号上昇というようになっています。

ただし、その評価の段階を決定するのが評価者ですが、その評価者自身の管理能力も問われることになり、評価にあたっては人事評価制度の意義が理解されず作業負担の増大としか受け止められないのではとの懸念もあります。

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「生活保護について」

生活保護法は日本国憲法が制定される前の1946年に制定されました。憲法第25条「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」の理念にもとづき、「国が生活に困窮するすべての国民に対し、その困窮の程度に応じ、必要な保護を行い、その最低限度の生活を保障するとともに、その自立を助長すること」を目的としています。

保護には、生活扶助のほか、教育・住宅・医療・出産・生業・葬祭など7つの扶助があり、金銭給付または現物給付によって行われています。この法の第3条に「この法律により保障される最低限度の生活は、健康で文化的な生活水準を維持することができるものでなければならない」と規定され、健康で文化的な生活水準を維持することができる程度の内容を生活保護に課しています。

働く人のセーフティネットとしては、生活保護について強調したい点では、ひとつは、生活保護は働いている人も利用できる制度ということ。生活扶助は、第12条で「生活扶助は、困窮のため最低限度の生活を維持することのできない者に対して、…行われる」とされ、収入があっても最低生活費よりも低かったら足りない分を支給してくれるということです。これを「補足性の原理」といって、収入があっても最低生活に足りない場合に足りない分だけ補うということです。

具体的には、働いて給料をもらい、それが生活保護上で収入として認定された額から勤労控除額や通勤費や社会保険料等を差し引いた額が、最低生活費よりも低かったら生活保護を利用することができます。勤労控除は、基礎控除(上限額1級地で月額33,190円)をはじめとして、他にも特別控除、新規就労控除、未成年者控除などがあります。したがって低すぎる賃金で生活していかなければいけない状態にあったら生活保護の利用を十分考えることができます。

他にも、病気や障害で働けない人や借金などの債務がある人、住所や住民票がない方、年金受給していても生活費が少ない方、DVや虐待から逃れた方も生活保護を利用できます。生活保護制度とは憲法で保障された社会保障の制度だからです。

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「成果主義賃金」

成果主義賃金は2000年代に導入がさかんとなり、昨今では成果主義賃金を導入の成功型事例もある一方、有名大手企業がその制度導入の継続について見直しを表明するなど、成果主義賃金の導入については日本型企業における成果主義を徹底する点は日本の労務管理の風土とは相いれない面がある旨の議論が交わされつつあります。…

しかし、一方で業績不良によるリストラや成果主義賃金とは無縁のイメージがある公務員の世界では、給与構造改革の一環で成果主義的な賃金構造の構築がすすめられています。

国家公務員の給与は、職務の複雑さと困難度や責任の重さなどから、給料表の各級に分類されています。たとえば1級だと係員、2級は主任、3~4級は主に係長、最後は9~10級は課長や各機関の長というように分類されています。そしてその級ごとに1級で1~93号、10級で1~21号まで数字が大きくなるにしたがって給料額が大きくなるように定められています。一番号数が多いのは2級の125級までです。

そして今は「人事評価制度」が導入されており、能力・実績主義にもとづく人事管理の原則が土台にされています。それは、勤務実績の給与への反映として、給料表において、昇給は旧給料表の各号俸を4分割し、弾力的な昇給幅を確保するかたちになっています。いわゆる勤務実績に基づくいわゆる査定昇給が導入されています。

公務員の給料表とは、その職務と責任に応じた各職務の給料表があり、責任の度合いによって級として分割され、業務への熟知度である経験年数に即した号によって給与区分と昇給幅が示されています。単純に見れば、その昇給幅がたとえば8,000円程度だったものを、4分割して各2,000円ごとに分割するようなことをしたのが、号給の4分割といいます。その4分割した2,000円ごとの差額のある給料のちがいは、評価者が勤務実績をきめ細かく賃金に反映するために用いられます。評価の段階を「良好でない」「やや良好でない」「良好」「特に良好」「極めて良好」に分けて、「良好でない」を昇給は0(号数があがっていかないこと)、「やや良好でない」は昇給は2号上昇、「良好」は昇給は4号上昇、「特に良好」は6号上昇、「特に良好」8号上昇というようになっています。

ただし、その評価の段階を決定するのが評価者ですが、その評価者自身の管理能力も問われることになり、評価にあたっては人事評価制度の意義が理解されず作業負担の増大としか受け止められないのではとの懸念もあります。

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「青年後見制度について」

 成年後見制度とは、高齢や障がいにより判断能力(事理弁識能力)が不十分な方を、契約締結能力を補完することにより、ご本人を保護し支援する制度です。

 成年後見制度は、判断能力の状態により、次の3つの類型があります。

1 成年後見
 「事理を弁識する能力を欠く状況にある者」については、成年被後見人(成年後見を受ける人)となるための申立を家庭裁判所に申し立てることが出来、家庭裁判所は、成年後見人を選任します。成年被後見人の行った「日用品の購入その他日常生活に関する行為」以外の行為は常に取り消すことが出来ます。

2 保佐
 「事理を弁識する能力が著しく不十分である者」がその対象です。被保佐人となると、重要な財産の上の行為は、保佐人の同意が必要となります。「重要な財産の上の行為」とは、借入保証や不動産処分など民法13条1項に9つ書かれています。

3 補助
 「事理を弁識する能力が不十分である者」がその対象ですが、被補助人の審判開始には、本人の同意も必要です。民法13条1項の一部など、申立ての範囲内で家庭裁判所が審判で定める「特定の法律行為」は、取り消すことができます。

 成年後見人、保佐人、補助人の仕事は、「身上監護」「財産管理」の事務です。
 身上監護とは、本人の心身の状態及び生活の状況に配慮しながら、本人の身の上に関する法律行為を行うことです。身の回りの世話や介護の仕事(事実行為)をするのではなく、必要な医療・福祉サービスと契約を交わすなどの法律行為を指すものです。

 成年後見制度は、介護保険制度がスタートするのと同じ2000年より、民法の「禁治産制度」を改正する形で始まったものです。「禁治産制度」では、精神障がいを心神喪失・心神耗弱のみに限定し軽度な症状に対応していなかったことや、後見事務を家族の役割として位置づけていること、宣告の公示が戸籍の記載により行われ抵抗感がある、などの様々な問題点が指摘されていました。

現行の成年後見制度は、理念の上で「禁治産制度」と大きな違いがあります。「措置」としての制度ではなく自己の決定権「契約」を尊重すること、本人の現在ある能力(残存能力)を可能な限り活かしていくこと、障がい者・高齢者もその能力に応じ権利と義務を担って、通常の生活が出来る社会を目指すノーマラゼーションの考えを基礎とする、というものです。

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「地方公務員の給与」

公務員の給与制度は、膨大な数の公務員の給与体型をつかさどっているのはもちろん、民間の企業においても参考にされ、公務員賃金準拠などのかたちで適用されることも多く、公務員給与の仕組みや水準は公務員のみのことではない一面をもっています。…

また、全国の公務員数は国家公務員・地方公務員をあわせて330万人にのぼるとされていますので、毎年行われる人事院勧告や各地方の人事委員会などでの勧告と給与改定の状況については大きな影響を与えるといっても過言ではありません。

さらに、給与の根本的な原則は、職務給原則というのをとっていて、職務の内容と責任によって給与の水準が決まっていきます。これは、同一労働同一賃金を実現して給与の公正さを保証するものとしています。これは、民間企業における賃金制度をつくる際にも参考にすべきものとなります。

給与は主に、公務員が国又は地方公共団体に対して提供した勤務=労働力に対する対価として支払われる金銭給付の報酬のことを言いますが、その具体的な中身は、「給料」と「諸手当」に区分されます。

そしてその給料と諸手当の各位置を示した体系は、「毎月決まって支給される給与」と「その他の給与」に大きく分かれます。「毎月決まって支給される給与」の中には「基準内給与」として、①給料、②扶養手当、③調整手当の3種類に分かれています。「毎月決まって支給される給与」のうち、「基準内給与」でないもとしては、多くの各種の手当があります。

給料は、職務の複雑さ、困難及び責任の程度に応じて、「給料表」というかたちで示されます。この「給料表」に掲載されている給料は、基本的な給与の主たるもので「俸給」とも呼ばれます。

諸手当は、給料に付加されて支払われる従たる給与のことをいいます。特殊な勤務に対する手当や時間外手当や調整手当などをさします。これらの手当は法律や条例で限定列挙されています。

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本人訴訟について

訴訟を起こしたいと思ったとき、まず頭に浮かぶのは「裁判=お金がかかる!」ということではないでしょうか。しかし「訴訟費用が高い」という認識は、実は「弁護士費用が高い」だけであって、訴訟そのものは非常に安価に行うことができるのです。…

日本の裁判は、必ず訴訟代理人(弁護士)を付けるという決まりはありません。訴訟代理人(弁護士)をつけずに、当事者本人が自分で行う訴訟を「本人訴訟」といいます。費用はないが権利を実現させたい、法的な判断を仰ぎたいという方は、民事訴訟で本人訴訟を起こすことが可能です。

では実際にどのくらい費用がかかるかというと、①雑費 ②印紙代。この二点で決まります。
①雑費というのは訴訟書類送達に必要な切手代などを指し、被告一人あたり七千円前後かかるもので、訴状提出の際、裁判所窓口に郵券で納めます。
②印紙代というのは訴状等に貼る印紙の額ですが、これは請求額によって変化します。くわしくは「民事訴訟費用等に関する法律」をご参照いただきたいのですが、たとえば原審の場合、慰謝料請求などの請求額が五万円でしたら印紙代は五百円で済みます。五十万円でしたら四千六百円、五百万円でしたら三万円と、訴訟額に応じた決まりが定められているのです。いまはネット上で自動計算機のサイトもあるので、簡単に調べられるでしょう。

ですから、もし被告一~二名に対し、五百万円の損害賠償請求訴訟を起こしたとしても、かかる費用は印紙代の三万円と、人数分の切手代だけですので、五万円程度で訴訟追行が可能なのです。

ただしもちろん、すべての書類は自分で作成しなければなりません。また、裁判官の当たりはずれがあることも否めないでしょう。ケースバイケースではありますが、中には法律に詳しくない一般人が法曹に介入し、手続きを行うことは、訴訟の遅延を招くとして難色を示す裁判官もいるからです。
しかし本来、「裁判を受ける権利」は日本国民としての正当な権利です。解決のための選択肢として加えることに異論はありません。 

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「モラル・ハラスメント」

モラル・ハラスメントとは、暴力ではなく、陰湿な言葉や態度で相手を傷つける嫌がらせのことを言います。対象者を、あらゆる場面で、あらゆる機会で、あらゆる理由(難癖)で陥れることができ、しかもそれは一見合法を装っているため、きわめて証拠の集めにくいハラスメントといえるでしょう。
動機は、嫉妬、恨み、虚飾、見栄、選民思想、保身、自己顕示欲、過剰な自己愛、コンプレックスの裏返し、など、人それぞれです。
DVと並び、家庭内の問題としていち早く取り上げられたモラハラですが、最近では職場や学校、サークル組織などさまざまな場面で起こりうるハラスメントとして、注意が喚起されています。

「モラル・ハラスメント」という言葉が定義されたことにより、これまで、「いじめ」としては判断されにくかった言動が、精神的な暴力として社会に認識されるようになりました。特にヨーロッパを中心とした海外では、近年、職場のモラハラに対する法律も整備されてきています。

よく「セクハラやパワハラとの違いは何ですか?」と聞かれますが、実際のところ、ハラスメントという意味では、3つとも完全に独立しているわけではなく、重なる部分が多々あります。しかし、セクハラが「性的な言動」に集束し、パワハラが「上下支配関係」に集束しているのに対し、モラハラにそのような限定条件はありません。たとえば部下から上司に、後輩から先輩に、同僚間、配偶者間でなど、あらゆる関係で発生し得るのです。
またパワハラでは、怒鳴ったり大声で責め立てたりなど、周囲から見ても明らかに「やり過ぎだ」というケースが多く、指摘するのも難しくはありません。しかしモラハラの多くは、静かに陰湿に繰り返され、被害者にじわじわとダメージを与えます。
モラハラに関しては、すべての人が自分も「ハラッサー」になり得る危険を自覚して、人間としてのマナーや思いやりを意識することが大切でしょう。
ここでは会社で起こりやすいモラル・ハラスメント事例をご紹介します。

<会社で起こりやすいモラハラ事例>
●業務名目型のモラハラ

・雑用などの簡単な仕事や、相手が侮辱的と感じる仕事をさせる。普通なら任せる仕事をあえて他の人に回す。
・質問をしても「そんなこといちいち聞くな」と、仕事を教えない。そのため分からずにいると、「あいつは仕事ができない」と言いふらす。
・絶えず初めての仕事をさせて圧迫感を与える。実現不可能な仕事をさせる。
・わざと対象者が失敗するように仕向け、叱責の材料にする。
・一挙手一投足を監視し、「ほ~ら、またそういう仕事しかできない!」などと叱責してくる。
・仕事を不当に評価する。「パンチの穴が少しでもずれているのはだらしない人間の証拠だ。これでよく仕事をしたといえるものだ」など、重箱の隅をつつくように過剰に非難してくる。
・対象者宛の郵便物や書類を捨てる。回覧物を回さない。仕事に必要な備品やデータを与えない。
・発言や提案にすべてケチをつけることで、自己顕示欲を満たそうとする。そのうえ具体的な修正案などは示さない。
・説明や報告を「だ・か・ら~!」などと、イライラした態度で、威圧する言い方でする。
・完成した書類の修正を、わざと締め切り日ぎりぎりに依頼してくる。
・対象者の健康状態や能力にそぐわない、負担の大きい仕事を与える。
・正当な休暇や遅刻・早退などの権利の活用を阻む。
・「だれかさんのおかげで売り上げが落ちたなー!」「だれでもできるカンタンな仕事だからアイツに任せよう!」などと、対象者をあいまいにした間接的な嫌がらせを言う。
・周囲に聞こえるように大声で過剰に叱責し、社内の信用を失わせる。
・「あなたは本当にひどい人だ。できない人間の尻拭いのために私の仕事を増やしてくれて」など、嫌味な言い方や侮辱的な言い方をして相手を責める。

●コミュニケーション利用型のモラハラ

・他の社員全員に普通に話しかけるのに、対象者のデスクだけ回避して存在を無視する。
・対象者があいさつをすると、嫌な顔をしたり無視したりする。そのため会釈だけにすると「あいつはあいさつもできない。礼儀がなっていない」と吹聴する。
・話しかけても返事をしない。会話をしない。メモやメールなどの文面でしか意思伝達をしない。
・他の社員と親しくすることを許さない。親しくしようとすると悪いうわさを流したり、他の社員を懐柔して自分の仲間に引き入れようとする。
・対象者が話そうとすると、ことごとくさえぎり発言を阻止する。
・対象者にわかるように、ヒソヒソ悪口を言っている様子をわざと見せつける。
・発言に対し、すべてすかさず「NO」と否定で返してくる。
・例示を用いての批判。たとえば対象者が○○愛読者であることを知りながら、「○○の本を読むやつなんかにろくな人間はいない!」と例示し、「別の人のことを言っただけだ」と対象をすりかえてごまかす。
・話し合いの要求に応じない。

●尊厳傷つけ型のモラハラ

・共有のパソコンを使うときに、これみよがしに対象者のさわったところを消毒液で拭く。
・質問をすると大きくため息をつき、馬鹿にしたような態度で対応する。
・舌打ち。「あ~あ」という感じで肩をすくめる。鼻で笑う。あごでしゃくって指示する。
・人前で土下座させたり長時間立たせたりなど、侮辱的な行為を強要する。
・出自や国籍、家族、恋人、政治的信条や信仰している宗教のことをけなす。
・タバコを買いに行かせるなどの使い走り。
・「あいつは精神病だ」などと精神や人格に問題があるような発言をする。
・わいせつな言動で傷つける。

●攻撃型のモラハラ

・ドアや引き出しを威嚇のように、聞こえよがしに強く閉める。
・書類や資料を乱暴に投げ置く。
・肉体的攻撃。デコピンをしたり「ちょっと来い!」と腕をつかんだり、わざとぶつかったりなど、軽度なものも含む。
・「今度ミスしたらなぐる」などと脅す。

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労働組合について

資本主義が最初に発展していったイギリスで、主に産業革命をへて発達をした機械制大工業に従事する労働者階層(男女成人、児童、移民等他)を土台として、その中から労働組合がつくられました。

日本では、1897年労働組合期成会を母体に鉄工組合などが最初の労働組合となりました。労働組合は、思想・信条、政党支持、身分や資格、性別、国籍の違いかかわりなく団結してたたかう労働者の自主的な連帯組織です。

日本国憲法第28条で保障されている団結権は、勤労者が組合をつくり、加入して組合活動を行う権利のことをさします。団体交渉権は同じく憲法28条及び労働組合法第1条、第6条で労働者が団結して使用者と交渉する権利をみとめています。

労働組合法第7条2号は、正当な理由のない資本家の団体交渉拒否を不当労働行為として禁止しています。また同じく憲法は勤労者に、「その他の団体行動をする権利」(例;ストライキ権)などを認めています。

セクハラ、パワハラ、過重労働、サービス残業などの解決を手助けする、無料相談会を実施しています。労働者だけでなく、労務管理に悩む経営者には社労士セミナーも。 当会は男女協同参画を推進し、女性起業家など女性キャリア支援にも力を入れています。