過労死(過労自死)および精神疾患の労災申請の激増について

過労死(過労自死)および精神疾患の労災申請の激増について

近年、過労死(過労自死)および精神疾患による労災申請件数が激増しています。例えば平成7年(1995年)の精神障害にかかる労災申請件数は13件であったのに対し、平成23年(2011年)の申請件数は1272件、約98倍も増えています。また、過労死の原因とされる脳・心臓疾患の労災申請も同様に増加しています。

下のグラフ(2009年厚生労働省資料)を見てもらうと、年々申請(請求)件数が増加していることが分かります。
労災グラフ

厚生労働省ホームページ「脳・心臓疾患及び精神障害等に係る労災補償状況」よれば、電通事件(※)の最高裁判決や平成11年(1999年)に過労死の労災認定にかかる判断指針が旧労働省から出されたことが申請(請求)件数の増加につながったと記されています。

また、平成23年(2011年)12月26日に厚生労働省の“通達”として「心理的負荷による精神障害の認定基準」が出されたことにより、以前よりも認定基準が明確化されたことから、平成24年の支給決定件数475件(認定率39%)と平成21年(2009年)に比して約2倍に増加しました。
このように、激増する労災申請ですが、通達で出された「36の出来事」を客観的に証明しなければ不支給決定されてしまう厳しい現実もあります。

労災申請すべきか迷われている被災労働者の方々は、ぜひ当会に相談下さい。私たちのアドバイスが労災申請に資すれば幸いです。(2014年3月4日 A.M)

(※)電通事件
24歳の男性が、長時間労働の末にうつ病を発症し自殺した事案です。男性の両親は会社に損害賠償を請求し、最高裁判所まで争われました。最高裁判所は、男性の過重労働と民事上の損害賠償請求の因果関係を初めて認め(平成12年3月24日最高裁第2小法廷判決)、その後、会社側が遺族(両親)に1億6000万円を支払い和解が成立しました。精神障害が労働災害であると判断された重要な意味を持つ事案です。