「ある居酒屋チェーン店の新卒給与(定額残業代)」

「ある居酒屋チェーン店の新卒給与(定額残業代)」

これからお話する給与はある大手居酒屋チェーンの新卒給与についてです。実際に大手居酒屋チェーンがリクナビ・マイナビに掲載している新卒の募集要項を参考にしたものです。
その新卒の賃金は大卒で205,000円でその中には45時間の残業代(OJT手当というそうです)が含まれています。…
それでは計算してみましょう。

(月の所定労働時間)
177時間
(177時間に45時間の割増時間を加算)
177+45×1.25(割増率)=233.25時間
(手当込賃金総額205000円の時給換算額)
205000円÷233.25=878.885・・(1円未満四捨五入)
時給換算 879円
割増賃金単価の計算
879円×1.25≒1099円
時間外労働時間数を計算
49455円÷1099円=45時間
基本給+職務給155545円、OJT手当49455円(時間外労働45時間を含む)
→205000円

この記事をご覧の学生の方、ここで働きたいですか?
この記事をご覧の経営者の方、これで若い有能な人材は定着すると思いますか?
この金額の善し悪しについては筆者の私見は述べません。あくまでもご覧の方の社会通念で判断して下されば幸いです。

(2014年3月6日 A.M)

「残業代が支払われていない方へ」

「残業代が支払われていない方へ」

残業代45時間分は○○手当に含む。…
係長以上には残業代は支給しない。
営業職は会社で労働時間を把握できないので1日8時間労働したとみなす。
etc

上記のような理由で残業代が支払われていない方がいると思います。
手当に含む場合は基本給部分と残業代部分を明確に区分しなければなりません。
係長には残業代を支払わなければなりません。
営業マンでも携帯電話で会社から指示を受けたり、会社からその日のスケジュールに関して指示を受けていれば、みなし労働時間にはなりません。
しかし、労働者よりも労働者を雇っている側の会社の方が強い現実もあり、なかなか残業代を支払ってほしいとは言い出せないものです。
また、残業代を支払ってほしい旨を伝えても一蹴されてしまうとか、一蹴だけではなくパワハラの対象にされてしまったり、ひどい時には雇用不安を煽られたりと、立場の弱い労働者にとっては厳しい現実もあります。
だからと言って諦めることはありません。
記録を取りましょう。
まずはインターネットで検索すればダウンロードできるエクセルファイルなどを入手し、ご自身の働いた時間を入力して下さい。
それだけにとどまらず、残業をした証拠を残しましょう。
ご自身で残せる証拠は、携帯電話のカメラで会社の時計を退社時間に撮影し保存すること、会社帰りに会社近くのコンビニで買い物をし、そのレシートを保存すること、電車で通勤されている方はSuicaなどの乗車履歴を発行してもらうこと(券売機ではなく、駅受付で発行してもらって下さい。)など可能な限り証拠を残して下さい。
まだあります。
GPS機能を使ってソーシャルネットワークサービスに書き込みをするという方法です。
「今、仕事終わりました。」
と位置情報を発信して書き込みをすれば、会社に残って残業していた証拠になるはずです。
これらの証拠が、いずれあなたの助けてくれます。
残業代を請求する勇気が出た場合や、会社から何らかの不利益を受けた時にはこうした証拠が絶大な効果を発揮します。
また長時間労働で倒れたり、精神疾患に罹患した場合は労災申請に際して重要な添付書類となります。
ある大手飲食チェーン店のように1日10時間しか労働時間を入力できない状況下で働かされていても、あなたが記録し、証拠を残した労働時間があなたを救ってくれます。
まずは記録から始めましょう。

(2014年3月6日 A.M)

会社の健康管理は社内モチベーションアップが実感できます

会社の健康管理は社内モチベーションアップが実感できます

 毎日の長時間の勤務時間や雑務をいれたらやってもやっても終わらない仕事、そして、 休めない日々、あなたのまわりで身体を壊しやすい仲間が増えていませんか。

 一方で、会社の健康管理はどうなっているか知っていますか?健康診断はやっている ということは知っているけど、そこから先はよくわからないという場合も。

 会社の健康診断やその後対応ルールをしっかり職場のみんなが知っていることで、少しでも会社の社員への「元気に働いていてほしい」という気持ちが伝わります。

 単に、決まり事だから淡々と定期健康診断を準備して終わりというよりも、健康管理担当者が健康セミナーを企画したり社内健康意識の啓発に尽力することや、産業医の相談機会があること、再検査や精密検査の結果次第では、業務について相談することができる体制をつくってあることは大きな社内のモチベーションアップにつながります。

 でも、健康診断の法的義務をクリアすることや、社員が労働力として働けるのか働けないのかという観点のみの会社視点だけの健康管理はかえってモチベーションを阻害します。会社と社員の健康管理はあくまでも健康で元気に働いてもらって成果をあげてもらうことが基本です。

 社員の安全と健康が守られてこそ、社員がそれぞれ能力を発揮して成果を上げることができます。会社の健康管理はやれることは意外に多くあります。衛生環境の整備もそうでしょうし、季節ごとに流行するウィルスなどの病気、デスクに釘付けの日々からの腰痛対策、猛暑による水分不足や体力喪失などなど。会社が社員を守ろうと伝わると社員はそれに応えようとがんばってくれるはずです。

 社内健康管理の位置づけをもっと引き上げて社内モチベーションアップにまでつなげてみませんか。

(2014年3月6日 稲垣 真司)

「かつてうつ病であった人でも労災の申請は可能です」

かつてうつ病であった人でも労災の申請は可能です

労災申請する際に「自分はかつて”うつ”を患っていたから労災申請は受け付けてもらえないだろう・・・。」と不安に思われている方もいるでしょう。
しかし、かつてうつ病であった方が過重労働やハラスメントにより、うつ症状が再発した場合でも以下のような診断が医師からなされていれば、申請することは十分に可能です。

①1日8時間労働に耐えうる状態(現実の就労で8時間働いていなくとも耐えうると診断されている状態)
②寛解(完治)している状態

上記2つの条件は労災保険法の「治ゆ」に該当し、再発は治ゆ後の発症として扱われます。
また、平成23年(2011年)12月26日に厚生労働省から出された通達「心理的負荷による精神障害の認定基準について」では、個体側要因(申請対象者の精神障害”既往歴等”)の評価については

①既往歴
②生活史(社会適応状況)
③アルコール等依存状況
④性格傾向及び
⑤家族歴

の上記5項目をを総合し、個体側要因を精神医学的に判断するとされています。
具体的には、業務による強い心理的負荷が認められる事案について

①就業年齢前の若年期から精神障害の発病と寛解を繰り返しており、請求に係る精神障害がその一連の病態である場合
②重度のアルコール依存状況がある場合等、個体側要因によって発病したことが医学的にみて明らかであると判断できる場合

に限って業務起因性を否定するのが適当と判断されます。業務起因性が否定されなければ申請は可能なのです。

最後に付け加えますが、認定の可否は認定基準の「出来事」の評価になるので、「治ゆ後の過重労働やハラスメントよる発症なので認定される。」とは断定しないで下さい。あくまでも申請が可能であるということです。

(2014年3月6日 A.M)