「春闘」ってなに?

「春闘」がニュースでよく取り上げられてくる季節になりました。でも、いまひとつ「春闘」ってよくわからないことが多いのではないでしょうか。正確には「春季闘争」といって、文字通り春の季節に行う労使の交渉を指します。

闘争とは穏やかではない言葉ですが、大まかに言うと、労働者がまとまって毎年春に企業の経営者に給料アップを求めて交渉をすることです。労働者がまとまることに意味があって、個々バラバラに給料アップを要求しても、それは成功率も低いのではないかと実感できると思います。

しかし、労働者がまとまっていっせいに交渉することで、経営者層に強く意見を伝えることができると1955年に労働組合がまとまって組合交渉をすることを始めたのが春闘のはじまりです。

4月は新しい年度が始まり、会社も新しく人事も一新された形になって新年度をスタートさせるため、その前に労働者の要望を2月頃から経営者層に伝えておきます。そして、よくニュースで取り上げられるのは「ベア」という言葉です。「ベア」とは「ベースアップ」の略称で、働いた年数に応じて給料が増えていく「定期昇給」に対して、ベアは給料の昇給曲線自体を底上げするものとなって、将来にわたって賃金額に影響するものとなります。

今年の春闘では大手企業が昨年を上回るベアを認めています。しかし、まだそれは一部で大手の製造業が中心となってベアの影響を受ける従業員の数でみると、それは全ての勤め人の5%程度です。

勤め人の7割を占めるのは中堅企業や中小企業、また非製造業の業種で働く人々で、それはまだ結論が出てくるのはまだこれからとなっています。(2015年3月23日稲垣真司)