カテゴリー別アーカイブ: ハラスメント(セクハラ・パワハラ・モラハラ・マタハラなど)

今年も「働く人のセーフティネット」をご支援くださりありがとうございました

今年も残すところ、あと数日となりました。
普段は残業に追われ、なかなかお時間が取れない方も、年末年始は一息つけるのでしょうか。
もし普段、職場で何らかの疑問点をお持ちでしたら、この機会に整理することをお薦め致します。ご自身の問題がどこの管轄の扱いなのか、確認することも大切です。

● 労働基準監督署に相談できること。
・雇入れのときの労働条件の明示
・労働時間の上限(1日、1週)
・労働の開始時刻と終了時刻
・会社が、法律の上限を超えて働かせても良い上限の労働時間と手続き
・会社が与えなければいけない休日数(週1日または4週4日)
・会社が与えなければいけない休憩時間(6時間超えは45分、8時間超えは1時間)
・有給休暇の権利が発生する要件と日数
・労災保険給付などに使う平均賃金の計算の仕方
・労災申請必須書類
・賃金のルール(締日、支払日、計算期間、支払方法、全額支払い)
・法定外労働に対する割増賃金(法定時間外労働、深夜、法定休日に対する賃金)
・最低賃金
・解雇予告期間と解雇予告手当のルール
・年少者(未成年者、18歳未満、15歳要件)
・安全衛生管理(健康診断、有害・危険な業務など)
その他

労働基準監督署は、労働基準法に書かれている範囲のことを扱います。しかしそれ以外のことや民事的判断を要することなどは、介入に限界があります。
ちなみにパワハラや解雇、マタハラ、セクハラに関しては、各都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)が実効的な相談窓口となりますので、お一人で悩まず、まずは電話で面談予約をしてみてください。

 

今年も「働く人のセーフティネット」をご支援くださり、ありがとうございました。
これからも働く人の受け皿となれるよう、地道に活動を続けていきますので、来年もどうぞよろしくお願い致します。

精神障害の労災の認定基準

セクハラやパワハラ等のストレスに悩む方は、「このくらいのことで」と、相談できない方も多いようです。

「暴行を受けたわけではない」「小学生レベルの嫌がらせなので相談するのが恥ずかしい」など、繰り返されるハラスメントを忍従し、日々ストレスを蓄積させ、その結果、うつ病などの精神障害を発症するケースが増えています。

精神障害による労災申請をした場合、労働基準監督署の調査に基づき、発病前おおむね6か月の間に起きた業務による出来事を評価対象としますが、ハラスメントのように出来事が繰り返されるものについては、出来事と出来事後を一連のものとして総合評価を行います(平成23年 新認定基準)。

労災認定では心理的負荷の強度を「強」「中」「弱」と振り分け、業務による出来事が、別表1の「具体的出来事」のどれに当てはまるか、あるいは近いかを判断します。
ひとつひとつは些細なものと感じられても、「中」が複数ある場合、総合的に「強」として評価され、認定に至る場合もあるのです。

 

認定を得るためには、個体側要因など、その他ハードルも存在しますが、少なくとも、繰り返されるハラスメントを認容する必要はありません。

「働く人のセーフティネット」は、職場でのハラスメントや過重労働など、さまざまな職場トラブルについてご相談に応じています。

今現在、つらい状況にある方は、一人で悩まず、どうぞ私達とコンタクトを取ってください。悩みや不安はシェアして進んでいきましょう。

stress_man

働く人のセーフティネット 5月イベント  5月29日(日)

働く人のセーフティネット 5月イベント
5月29日(日)13:30~15:30で開催いたします。

会場は、東京ウイメンズプラザです。

13:30~15:30程度までセーフティネットイベントを開催いたします。

遠隔地にお住まいの方は、アピアインにてLIVE中継もしますのでぜひご自宅のPCやWi-Fiスマートフォンなどからご参加ください。

「ハラスメントはなぜ徹底的に排除しなければならないのか?」
などのハラスメント対応の根源論や「ハラスメント擁護者の特徴」など、ハラスメントが個人に与える影響やその背景の根深さなどをトークセッションしていきたいと思います。

最近もあるFBコメントで、「偏執的自己愛傾向の強いタイプはバリバリ仕事が出来る体を見せながらパワハラモラハラを仕掛けて自分を脅かす人間を追い落とす」と書いておられる方が居て、的を得た指摘と思いました。

また、珈琲(何杯でも300円)を淹れますので、珈琲をいただきながら軽くやっていきましょう。
5月29日(日)の働く人のセーフティネット5月イベント
コクチーズを設定いたしました。どうぞご利用ください。
http://kokucheese.com/event/index/398048/

パワハラに対する実務的対応

パワハラへの実践的対応について

パワハラ・・・近年、個別労使紛争に置いてもその相談件数が右肩上がりで最も多い労働問題です。
これを放置しておく事は企業にとっては、ブラック企業と言う風評被害、個人に置いては、最悪自死に至る程の重要な問題です。
パワハラに関しては、現在様々な対策資料が出回っていますが、ここで筆者自身の経験も踏まえて、具体的なパワハラ対策に付いて触れてみたいと思います。

・パワハラ加害者へ~先ず、パワハラを行う加害者は意図的である場合も多く、学校に置けるいじめの構図と同じです。これは確信犯です。例え、無意識であるにしろ、知らなかったではすまされません。パワハラを知らない事は(無知である事は)罪で有るという事を念頭に置いて下さい。
言葉は人を殺します。貴方の放った一言が、人を死に追いやる事も多々あるのです。
そうした場合、企業の失うものは金銭も含め、社会的制裁も大きく、マイナスイメージが定着し、某チェーン店の様に多額の負債を抱える事にもなりかねません。
パワハラについてもっと学び、教育や指導の一環であるにせよ、言葉の使い方、指導の仕方には十分注意してください。
ネットでもパワハラで検索すれば、どんな言動や行動がパワハラに該当するのか自身で学べます。特に企業のトップや管理職で有る方は、パワハラに関して常にアンテナを広く持って置く事です。知る事こそ最大の防御で有る事を念頭に置いて下さい。

・被害に合われている方へ~現在、パワハラの被害に合われてる方に実践的対応を伝授致します。
これは、私自身が体験した事ですが、ある企業で働き始めた頃、その部署の係長と取り巻きの一派によって、身に覚えのない事で毎日、酷い言葉を浴びせられました。業務上の注意を越えた、私的な部分にまで踏み込んでこられて、事有るごとに感情丸出しの激しい言葉を投げつけられました。これがパワハラと言うやつだな!と、初めての経験に戸惑いましたが、私が取った行動は先ず派遣元の担当者に事実を伝え、対応を依頼しました。
たまたま、担当者が理解のある人間で早速派遣先担当者に連絡を取り、事なきを得たのですが、こうしたケースは稀です。殆どの派遣元は派遣先の言いなりです。
余り騒ぐと問題社員として、様々な理由を付けられ雇い止めへと持って行かれます。

では、パワハラに合った時には具体的にどのような行動を取ればいいのでしょうか?
もしも、貴方が毅然とした気持ちの強い方で有れば、その加害者に対して「業務の事はこちらも以後気を付けますが、その言い方はパワハラに当たりますよ。気を付けてください・・・」と、相手の言葉を逆手に取って言い返すのが一番効果的です。
パワハラを行う人間は、実は頭の悪い、気の小さい人間が多いので(だから立場が弱い者に当たる)、貴方の毅然とした一言で何も言い返せなくなります。相手が激しい感情丸出しのモンスターであればあるほど、こちらが冷静に受け止めて言葉で理を説けば、何も言えなくなります。これは実に効果的です。
但し、相手が複数の場合や、自分自身が言い返せない(このような方が殆どでしょう)場合は、とにかく証拠を集めてください。パワハラに合っていると言う証拠集めです。

①ICレコーダーを常に持ち歩き、加害者と自分のやり取りを録音するのです。その際、なるべく「○○さん(加害者の名前)、もう一度お願いします」と、再度パワハラの言葉を述べてもらうと後々より大きな証拠となります。
ICレコーダーを持っています。今後は貴殿の仰る事は全て録音させて頂きます。と加害者に対して宣言する戦法もあるのですが、これには抑止力と共にリスクも伴うので現状を見極めた対応が必要となって来ます。

②その日に合った出来事を時系列(何月何日出来れば何時頃)に、こう言う事を言われた、されたと言うメモを取っておく事です。手書きのメモで結構です。
この際、注意して頂きたいのは、事実のみを書き込み自分の感情は書かないと言う点です。だからむかついた!だとか、死にたくなった!等々自分の感情は書かずに事実のみを機械的に書き込んでください。

③職場に話しの出来る同僚が居たら、今、誰誰からこう言うパワハラを受けていると言った相談をして置くのも可能であればして置きたい所です。

④もしも、身体的な暴行(軽くこずかれた)程度でも結構です。身体に接触するような行動があったら、警察に行きましょう。その場では解決に成りませんが、警察に行ったと言う事実を作っておくのです。
お近くに社労士や弁護士がいたら、相談しておくのも良いでしょう(1回位の相談で有れば無料で受けてくれる所が殆どです)。

⑤精神科や心療内科に行って、診断書を書いてもらいましょう。例え、その時点では抑鬱と判断されなくても、後々そのような症状に発展する事も考えられますし、やはり行ったと言う事実を作っておく事が大事なのです。

上記、全てはなかなか出来ないと思いますが、出来る部分はなるべく多く点数を取り、証拠として収集していってください。
証拠集めを楽しめる位になればしめたものです!
後々、法的解決に至った時に証拠が有れば有る程有利に働きます。
法的な解決手段は幾つかありますが、それは次回に説明させて頂きます。

最後に、パワハラを防ぐ事は一人では困難です。我々の様な団体や社労士・弁護士・ユニオン等の力を大いに利用してください。
労基署はパワハラにおいては管轄外ですので、相談するなら労働局にしてください。
そして、証拠集めは誰も協力してくれません。こればかりは貴殿が一人で行わなければなりません。証拠が無ければパワハラの立証は出来ないのが現実です。
上記5項目の中で、自分でも出来そうな所から徐々に始めて行ってください。
貴方が勇気を持って行動すれば、状況は変わります。逆に言うと、状況を変えるか?忍耐を続けるかも貴方次第なのです。
我々はパワハラに限らず、あらゆるハラスメント問題に対して相談を行っております。もしもお困りの事があれば、info@workers-safetynet.jpの方までご連絡ください。
貴殿は一人では無い事、協力者が居る事が判って頂けると確信しております。

マタニティ・ハラスメント防止通達(新通達)でどう変わるか?

マタニティ・ハラスメント防止通達(新通達)でどう変わるか?赤ちゃんを抱っこしているお母さんのイラスト

働く女性が妊娠・出産を契機に不利益な扱いを受けるマタニティ・ハラスメントに対して、厚生労働省は2015年3月30日、各都道府県労働局長に対して、マタニティ・ハラスメント防止のための企業への指導を行うように通達(以下、新通達)を出しました。

そもそも男女雇用機会均等法は、「妊娠・出産などを理由として解雇その他不利益取り扱いをしてはならない」とさだめています。

新通達では、「妊娠・出産を契機として不利益取り扱いが行われた場合」を原則として男女雇用機会均等法に違反すると、あらためて定義つけました。

つまり、新通達では、妊娠・出産・産休育休の申し出や取得したことと、解雇・降格・雇止めなどの不利益取り扱いが時間的に近接していれば、妊娠・出産などを「契機として」、不利益な取り扱いがなされたと判断されます。

すなわち、マタハラである不利益取り扱いと妊娠出産に関することがらとの因果関係が、認められやすくなる方向で定義付けられました。さらに、労働者側の立証責任が軽くなる方向としても新通達は述べています。

通達は、労働局に対して、積極的に使用者側に報告を求めたり、指導・助言・勧告をするように求めています。

これは最高裁が2014年10月に、妊娠した女性が負担の軽い業務への転換を希望したところ、新たな部署で降格となったことについて、「本人の合意か、業務上の必要性について特段の事情がある場合以外は違法で無効」とした判決を踏まえています。

特段の事情についても、「業務上の必要性」や「本人の合意」などがない限り認められません。

使用者側は、もともと女性が妊娠・出産などで不利益を受けることがないような職場づくりが求められることは言うまでもありません。(2015年4月4日稲垣真司)

 

 

組織当事者のハラスメント・組織の自浄作用が問われている

組織当事者のハラスメント・組織の自浄作用が問われている

東京都議会や国会におけるセクシャルハラスメントのやじをめぐって、全国及び世界からもその対応についての自浄作用が問われている事態となっています。それは東京都議会であり国会そのものへであり、またセクハラを行った本人が所属する自由民主党自体へその自浄作用をどう働かすのかの姿勢が問われています。そしてその結果によって世間からのその組織に対する信頼が大きく影響するということにつながっていくことになろうかと思われます。

問題となったハラスメントを行ったのは、その組織を構成し責任を果たす一員である都議会議員であり国会議員のことを指していました。つまり本来はハラスメントに対して決然とした態度で行政を監視すべき役割を持つ本人自身がハラスメントを行っているということとなります。すなわち、これが会社や団体においては役員自体がハラスメント行為の主体者だったということになります。本来であればハラスメントを取り締まる側の方がハラスメントを行っているという、本末転倒だっということになります。

ハラスメントは不法行為にほかならず、場合によっては刑事事件にまで発展します。また、精神労災の認定基準においても業務上における「ひどい嫌がらせ、いじめ、又は暴行を受けた」という具体的出来事は、心理的負荷の強度が「強」と位置づけられています。また、嫌がらせやいじめや暴行を受けた結果によって身体的に異常が生じた場合は、患部の写真撮影や病院での診断の事実を証明する証拠が揃えられ次第、謝罪や損害賠償請求を内容証明郵便で行うことができます。そして、それは刑事告訴も可能だったり、実際の暴力や暴行が繰り返される場合には暴力差止裁判請求や警察への連絡(110番でOK)で「調書」をとってもらうことも可能です。

問題となったセクシャルハラスメントは言葉によって行われましたが、議会では議場内での発言の許可・制約はその議事運営を統括する議長や委員長が行いますが、一般社会においては言葉や文章も暴力行為とみなされる場合(嫌がらせ電話をかけ続けて精神を衰弱させた事例など精神的ストレスを与えることによって精神に関連する障害を生ぜしめたことについて傷害罪が成立)があります。

組織の自浄作用という話に戻りますが、行政機能の巨大な組織となると監察官制度を設けることや、民間公共を問わず内部通報制度を設けて監察担当者もしくはコンプライアンス担当者による調査結果を必要な是正措置案を理事及び監事に示します。内部規律が高ければ高いほど、組織内の曖昧な結果に許さないことができることになるでしょう。

ハラスメント防止をテーマにする人や団体は、とりわけその当事者自身がそのようなハラスメント行為を行っているとしたら、重大な綱紀違反を犯していることにつながっていきます。今回、自治体・国会における議会の議員がハラスメント行為を行っており、それへの自浄作用が無いということは、非民主主義の独裁者の専横を許す国家の水準にも近いという印象をあきらかにします。また、男女平等やハラスメント防止をいくら掲げていたとしても一切の信用は得られないということがわかります。(2014年7月6日稲垣 真司)

ハラスメントに厳しい態度で臨む「働く人のセーフティネット」

7月26日には「働く人のセーフティネット」のセクハラセミナーが行われます。ハラスメント根絶に団体の最大の特徴を持つ「働く人のセーフティネット」のセミナーです。講演に立つのはハラスメント根絶に向け、人へのハラスメントはするのもされるのも見て見ぬふりも許さない姿勢のセーフティネットの仲間です。詳細についてはセミナー告知をご覧いただき、ぜひお越し下さい。

「働く人のセーフティネット」では、ハラスメントの根絶を会是にしています。会則第3条目的において、ハラスメントによる受けた心身のキズの回復を支援する活動やそもそも会社などでのハラスメントが起きない仕組みづくりに活動を行うものとなっています。

また、会則第4条ではその目的達成のために、社会教育推進や男女共同参画社会の形成など、会自体が一般社会においても誤りのない潔白な姿勢において、誠実に社会へ向けて若年者から老齢者を対象に、男女間の一切の差別に基づくことなくその活動を行っていくことを活動としています。

また、自分が受けた経験を持ってハラスメントを世の中から根絶するという「ハラスメントゼロ」活動を積極的に推進するメンバーの力強い活動が展開されています。事務局長である自分も、ハラスメントを「しない」「させない」「見て見ぬふりしない」活動に全力を挙げるものです。

ハラスメントとは、あらゆる種類のハラスメントが存在し、セクシャルハラスメント・パワーハラスメント・モラルハラスメント・アカデミックハラスメント等々、内容や行為、場所、時間等々、あらゆるシチュエーションで存在している嫌がらせ行為です。その方法は潜航的であるといってもよく社会に表沙汰になっていくのは、ずっと後のことだったり過酷な結果になったことが生じたことをきっかけになったということがほとんどです。

だからこそ、ハラスメントをやってはいけないと高い自覚をもっていく必要があります。「働く人のセーフティネット」では、他者にハラスメントをするなと求めるだけではなく、自らも会の内外においてハラスメントを行った場合には厳しく対処することを自ら宣言しているものです。

「働く人のセーフティネット」では、ハラスメントの防止等に関する細則 を設けています。
そこでは、細則第1条の目的に「この細則は,任意団体働く人のセーフティネットにおけるハラスメントの防止及び排除のための措置並びにハラスメントに起因する問題が生じた場合に適切に対応するための措置に関し,必要な事項を定めることにより,会員の活動上の適正な環境の確保,会員の利益の保護を目的」としてハラスメント防止細則を置き、さまざまな嫌がらせ等の不適切な言動や行為やネット上でのコメント等を定義しています。

また、第2条定義で、各種のハラスメントを定義づけています。セクハラやパワハラなどの社会問題化しているハラスメントの定義を明らかにしています。

まだ、細則第2条第4項では、その他のハラスメントで、「(ア) 上記(2),(3)のほかに,会員と会員との間で行われる不適切な言動・行為及び差別的な取扱い (静かに,じわじわと,陰湿に繰り返し行う精神的ないじめ,嫌がらせなどのモラルハラスメント等)、(イ) 会員と会員以外の関係者との間で行なわれるハラスメント、(ウ) ハラスメントに準ずる言動・行為やネット上でのコメント」として、会の内外においてハラスメントが起きた場合には、徹底的に調査しハラスメントの防止及び排除に努めるようにしなければならないとしています。

そして、会則第11条では、「この会の名誉を傷つけ、又は目的に反する行為をしたとき」は除名することができると規定しています。

「働く人のセーフティネット」では、品格・見識のある会にするという会内のコンセンサスは徹底されています。特にハラスメントに対して厳しい態度を会がとることは当会の必定たる特徴です。

そして、会の内外を問わず、当会会員が、どんな根拠があろうとも特定の相手や個人を脅迫・パワハラ・誹謗中傷のネット上の書き込み・虚偽告訴・嫌がらせ・暴力的言辞・脅し的言辞をもって弄することを決してするものではありませんし、してはならないという認識に立っています。

もはやハラスメントは、いったんそれが起きた際には、内外問わずハラスメントを起こした会員の所属する団体の社会的信用を地に落とすだけでなく、団体内へ刑事捜査の対象にもつながっていく可能性も否定できません。ハラスメントはそうした位置にまで社会的に認識され始めているといっても過言ではありません。

もちろん「働く人のセーフティネット」では、役員が先頭に立ってハラスメントを自らも起こさないことは当たり前ですが、「働く人のセーフティネット」に所属する役員や会員がそれらを行っていると苦情等があるなどした場合は、ハラスメント根絶を会是としている当会は、当然ながら徹底的な解明をはかるなどの適切な対応をとることとなります。

最後に「働く人のセーフティネット」はあらゆるハラスメントを許しません。会則にもハラスメント防止細則を整備し、身内に甘いようなことは、監事はじめハラスメント根絶を会是とする曖昧としないメンバーが許しません。何かハラスメントでお悩みがあればぜひお話ください。安心して会にご参加ください。(2014年7月5日 稲垣眞司)

心の病で苦しんで仕事を辞めようと考えてる方へ

私が過去に受けた労働相談において

「不眠だ。」

「朝、倦怠感がひどく日中は耳鳴りがする。」

「もう生きていることすら面倒になった。」

などをおっしゃる方が何人かいらっしゃいます。またそのような方は仕事を辞めたいともおっしゃります。
でも急いで仕事を辞めてはいけません。

まずは休みましょう。

そのためには病院で医師の診断書をもらって下さい。不眠や倦怠感、希死念慮などの症状が現れているのならば、休養を要する旨記載された診断書を発行してくれるはずです。(使用者には労働者から良質な労働力の提供を受けるための措置として、労働契約法5条において安全配慮義務が定められています。会社がこの安全配慮義務を履行せずに辞めたいほど精神的に追い込んでいるのでしたら、医師が診断書作成を躊躇っても労働契約法を根拠に休養したい旨を伝えて下さい。)
また、診断書を提出して休職を申し出た労働者に対し、事業主は労働安全衛生法に拠り、何らかの措置を講じなければなりません。診断書を無視すれば事業主は先ほど述べた労働契約法5条に定める安全配慮義務を履行していないことになります。

そして病気休暇が認められた時点で急ぎ傷病手当金の申請をおこなって下さい。
勤務先が協会けんぽや健保組合に加入しており、ご自身が被保険者(任意継続を除く)であれば、原則傷病手当金は受給できます。
これで万が一退職しても生活資金の枯渇は免れるのです。

余談ですが、ご自身が時間外労働を80時間以上おこなったりハラスメントを受け、精神疾患に罹患した場合は、労災の対象になる可能性があります。
思いあたる方は、当会や労災に詳しい社労士や弁護士にご相談下さい。

とにかく、仕事がつらくて辞めたい、また最悪死にたいなどとお考えの方はまずは休んで下さい。休んで支援団体や専門家に相談して下さい。
辞めるのではなく、休むところから始めましょう。

(2014年6月11日 A.M)

「社内のいじめと安全配慮義務との関係」

「社内のいじめと安全配慮義務との関係」 勤務中などに社内の同僚からいじめなどの行為を受けている例については、誰もが身近なことだったと思い起こせるのではないでしょうか。最近は、いじめなどの陰湿な嫌がらせなどを含めた行為を「モラルハランスメント」という呼称でも広がりはじめていると思います。
社内のいじめは、社員同士の関係なのだから上司を含む使用者はノータッチでもいいという風潮が職場内には存在していることも会社で働けば、これもまた身近なこととして実感できるのではないでしょうか。

 このような社内いじめの使用者の放置や無関心は、いじめのターゲットにされている被害社員の心をむしばみ不眠や疲労など心身ともに健康を害していく結果につながっていきます。また、正常な業務を継続する条件を阻害することにつながり業務提供面からしてもいじめの放置は社内運営上問題があることになります。
 では、このようないじめの問題について労働法はどのような態度をしてきているでしょうか。これまでの裁判例では職場での上司や同僚の陰湿な嫌がらせ行為への安全配慮義務違反と認められた例がではじめています。社内のいじめを認識していたにもかかわらず被害者の生命及び身体を危険から防護することや職場環境を改善する努力を怠っていたとなれば安全配慮義務違反にとわれる可能性は以前よりもずっと高くなっています。
 安全配慮義務とは、現在は労働契約法第5条で「使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするもとする」と定められています。
 これは単なる抽象的な規定ではなく、これまでの安全配慮義務違反を判示してきた各判例では具体的な防止・防護策を検討するように命じています。参考判例は、「自衛隊八戸工場事件」(最三小判昭50.2.25)、「川義事件」(最三小判昭59.4.10)をあげられます。(2014年3月17日稲垣 真司)

「言動ハラスメントへの対抗法(記録の補強と休養について)」

「言動ハラスメントへの対抗法(記録の補強と休養について)」

職場から余裕や相互の助け合いが失われ、働きに行くことが苦痛という状況が覆っているのではないしょうか。言葉によるハラスメントが職場を席巻しているようにも思えます。…

パワハラについては、厚労省が2012年1月の円卓会議報告の取りまとめを経て発表した「職場のパワーハラスメントの予防・解決に向けた提言取りまとめ」が出て「業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為」があたるとされました。

セクハラについては2007年4月に男女雇用機会均等法改正が行われ、男女のどちらにも性的言動による労働条件の不利益や就労環境の害されないように必要な配慮が定められています。

ハラスメントが言動によって行われる例は枚挙にいとまがありません。これだけは、特別な職場ではなくどこの職場でも起こり得ることとなっています。この「働く人のセーフティネット」上のホームページや相談会などでも、繰り返し記録をきちんととることがアドバイスされています。

記録は、できる限りのことで構いません。出勤の記録から実態、命令内容、指示内容、会議の際の発言録のメモ、録音が考えられます。最近はICレコーダーも連続長時間録音できるものが増えてきていますし、PCに接続すれば保存も簡単になっています。保存が大量になるというときは大容量の外付けハードディスクに保存が可能です。

また一歩進んで、上司や同僚から、強要的なセリフ、例えば「おまえ〇〇しておかないと承知しない」、「できてなかったら〇〇だからな」などの命令強要調のセリフがあれば、冷静に「それは会社の方針ですか?」と聴き質しておくことや、できるだけ文書で求めることも大事となります。

また、「働く人のセーフティネット」のような支援団体と協力し、行政から会社への指導を行わせる方法があります。吟味したうえで信用のおける労働組合などに加入して行政指導を求めることや団体交渉をすることも考えられます。

ハラスメントにより心身に疲労がたまり健康を害してしまっている方は、ハラスメントの起っている現場から離れ休養し治療することも重要なことです。その際には、医師から静養や療養が必要な旨の診断書をとり休むことです。無断欠勤はできるだけ避けた方がいいですが、一昨年の最高裁判決では無断欠勤による解雇が無効となる判決も出ています。

(2014年3月12日稲垣 真司)